情報セキュリティをAIで守れるか
2026.08.11 (火) 9:08 PM
・交通ルールはどこまで守るか。信号が赤で素直に待っている歩行者、日本では当たり前かもしれないが、車がいなければ赤でも渡っている国は多い。
・新しい乗り物が登場してくる。どのようにルールを作り、それを守るか。電動キックボード、特定小型原付は便利だが、交通ルールを守る訓練ができていないと危ない。自動運転もまもなく本格化してくる。安全と安心はいかに確保するのか。
・情報セキュリティも同じように、ルールを守ることが求められる。自転車に乗るのに免許はいらないが、交通ルールは守る必要があり、ルールを守らないと一定の罰則(刑罰や過料)をくらう。
・スマホを使う人はルールを守っているか。スマホを使うのにルールがあったのか、と思うかもしれない。ルールを守らなければ、スマホはスムーズに使いこなせない。ところが無知な人がいる。そこにつけ込む人がいる。
・ルール破りを商売にする人がいる。法を破って犯罪をなす悪徳業者がいる。まだルールが定まっていないことをよしとして、グレーゾーンで弱い人に付け込んでくる人がいる。
・倫理上の問題か、グレーゾーンか、犯罪か。今、ここが問われている。スマホのコンテンツのあり方、サイバーセキュリティの確保、国ごとの対応の違いなど、ビジネスにおいても、個人の生活においても、危うきには近づかず、攻められないように、守りを固める必要がある。
・コンテンツを提供する側は、何らかの意図をもって、それを閲覧させ、儲けにつなげようとする。1)閲覧数を稼いで広告収入に結び付ける、2)アプリに誘導して、課金させようとする、3)個人情報を盗んで、金をとるために脅しをかけてくる、というケースも頻発している。
・やり方は巧みである。SNSで仕掛けてくる。引き付けて、閲覧時間を長くする。関連アプリに行きたくなるように誘う。まずは、アテンションエコノミーで稼ごうとする。ゲーム、推し活、性的、暴力的などの中毒性のある有害コンテンツで逃げられないようにする。
・推し活は、どこでも発生する。ファンとして応援するという行動は、昔も今も普通にみられる。アイドル、タレント、スポーツ選手だけでなく、学校の先生、政治家、プロの料理人など、何らかの出会いで好きになると、ハマってしまうことも多い。
・ソコソコの好きに留まるなら、一定の抑制は働こうが、追っかけが行き過ぎてストカーのようになると、歯止めが効かなくなる。
・自分が好む特定の情報ばかりが耳に入り、対象を批判するような情報には敵愾心を抱いて、排除しようとする。何かにとりつかれたような言動をとるようになる。
・SNSでは、切り取り情報が氾濫している。前後の脈絡を外して、都合のよい文言を切り取って、自分の文脈に合わせる。肯定的に使う場合もあれば、否定的に使う場合もある。その切り取りで、人を騙そうとしたり、煽ったり、非難したりする。
・人は何度も同じような表現に出会うと、やっぱりそうなのかと信じて、刷り込まれてしまうことも多い。あいまいな情報、不確かな情報、自分がよく知らない情報で、ちょっと興味があると、妙に納得したりする。
・そして、あいまいな情報ほど、「ねえねえ、これ知っている」とつい拡散したくなる。これこそが、情報操作を狙う人間にとって、思うツボのターゲットである。
・海外からの世論操作、広告宣伝などの印象操作、インフルエンサーによるアドバイス操作などには乗らないようにしたい。一方で、最初から何も信用しない、一切信頼しないという態度をとると、今度はすべての情報が受け入れられずに、自らの判断力が鈍ってしまう。
・自分がよく知っていることや、身の回りで起きたことに具体的な情報を持っていると、それを報道する情報に接した時、これは違うと感じた体験は誰にでもあろう。ということは、自分が知らない情報についても、まずはそのレベルと疑って、事実かどうかを問い、その解釈にもバイアス(偏り)があると思って聞いておく必要がある。
・すぐに判断しないことも大事である。思い込みや決めつけは、判断ミスを招き易い。「おすすめ情報」も参考程度にしたい。口コミも批判的に受け止めて、少し距離と時間をおいて接した方が、一時的な情報に流されないようになろう。
・AIに聞いてみるのも有力な方策ではある。しかし、変な回答に出くわすことがあり、今ひとつ知りたいことに答えていないことも多い。これも1つの参考にしたいという程度であろう。
・投資の世界にも推し活がある。ケインズは株式投資を美人投票に例えたが、①企業価値は本物か、②それを分かってくれる投資家が数多くいるか、③人より早く見出せば、チャンスは大きくなる、しかし、④みんなが飛びついたからといって、それが妥当な株価形成に至るとは限らない。
・株価は妥当水準を求めて、常に上下している。世は変化し、企業は主体的に対応しようとする。株価は均衡点を求めつつも、絶えず上下変動を繰り返す。しかし、少し長期でみるならば、トレンドが反映される。ここを見極めたい。
・国の政策は本物か。企業の戦略は的を射て、実行可能か。ここが問われる。情報には意図せず、バイアスが入り込む。さらに、意図した偽情報、誤情報で騙そうとする行為も頻発している。
・サイバーセキュリティでは、攻める方も守る方もAIを使うようになる。このAIに騙されないようにしたい。セキュリティをAIで守るという視点で、情報の質を確認していきたい。あらゆる情報は投資に活かせる。情報の質を実感できるか。自らの投資判断をみつめていきたい。
