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新しい刺激を求めて

   2026.08.05 (水) 7:43 PM

・昔の友人達に会って、若い頃の体験を思い出として語り合う。それはそれで楽しいが、今ひとつ面白くない。何か刺激が足らないと感じる。

・脳の短期記憶が少しずつ鈍ってくると、ちょっとしたことがすぐに出てこない。人の名前、お店の名前、本の題名など、日常生活で不便な思いをすることが増えてくる。

・どうすればよいか。スマホで、連想ゲームのように関連することを検索する。今どきでいえば、AI(CopilotやGemini)に聞いてみる。すると、ほとんどのことはすぐわかる。

・会話の中で、あれ、あれと言って、思い出せないのは恥ずかしい。会話が途切れて、うまくつながらないのはもどかしい。思い出すまで、うまくつなぐように会話していくことも、1つの工夫である。

・脳は面倒なことを嫌う。ものごとを簡単に判断して、楽をしたいらしい。しかし、それでは頭が回っていないので、会話に面白さがでない。談論風発して楽しかったというのは、思いもかけない方向に話題が発展して、新しい発想や考えが出てきて、脳が働いた時である。

・面倒くさくなると、思い出すのをやめる。考えるのをやめる。とりあえず、直感で判断する。その判断もやめてしまう。こうなると、脳は早く退化していくようだ。

・スマホを手に取って、取り敢えずAIに聞いてみるというのは便利である。しかし、その答えを、そうだったのかと、素直に受け取ってしまうようでは、やはり脳は十分に働いていない。

・思い出せないから、分からないから、聞いてみたという動作に続く、次の思考が大事である。そこからもう一度自分で考えて、行動に移す。脳に、記憶や体験を上書きして、新しくしていくことが求められる。これが面倒でなく、楽しいとなってくれば、しめたものであろう。

・便利にAIからちょっと吸い取って、短期的に覚えただけでは、すぐに忘れてしまう。覚えたことは忘れ、わかったことは忘れない、という例えのように、しっかり考えて、道筋を頭に入れれば、長期記憶にストレージされることになろう。

・直感と主観は違う。長年の経験で、サッと判断しても問題なく、それで納得できることも多い。ものごとは客観的に判断すべし、と頭で分かっていても、思考回路が思うように回らず、簡単にこれでよしと決めてしまうこともある。

・主観的判断が勝手な思い込みに基づくものであれば、直感的と同じかもしれないが、客観的な情報も踏まえながら、自らの考えに基づいて1つの決断を下すとすれば、その主観的判断は思い付きではない。いい加減な情報に依存しないことである。目先の手がかりに騙されて、それを自分の直感と思い込まないことである。

・年を取ってくると判断力が鈍ってくる。その前提として記憶力の衰えが出てくる。記憶障害を発症することも多い。アルツハイマー病の場合は、脳内にアミロイドベータやタウというタンパク質が脳神経に溜まり、それが記憶の劣化を招く。このカスが溜まることを防ぐ研究と治療法が進みつつある。

・アルツハイマー病は、脳内神経伝達物質の「ドーパミン」の不足で生じるという研究成果が注目される。(東北大学など、4/27日経新聞)パーキンソン病の治療に使われるドーパミンを補う薬「レボドパ」が脳細胞を正常化させる働きがあると、マウスで確認されたという。今後の研究が待たれる。

・脳内活性化物質として、ドーパミン(快感)、セロトニン(安心感)、ノルアドレナリン(集中力)、エンドルフィン(麻酔)など、さまざまなものがある。では、ドーパミンはどうすれば、出やすくなるのか。脳が活性化されれば、記憶障害にならずに、元気に暮らすことができる可能性が高まる。

・常識的には、1)軽い運動で、脳の血流をよくする、2)新しい学びや体験をする、3)会話をして楽しむ、4)しっかり睡眠をとるとよい。とりわけ、①小さな達成感を積み重ねて、②新しい刺激を加えていくとドーパミンが増えるようだ。

・運動は強いものではなく、軽めの方が長続きする。ドーパミンは“できた”という達成感と共に出やすい。一方で、マンネリの思考や行動では、ドーパミンは出にくい。新しい刺激が大事である。

・いつもの行動を強めるよりは、新しいこと、初めてのことを加えていくことが良いという。ウォーキングのルート変更、新しい風景、ジャンルの異なる音楽、初めてのお試し、手先を使う作業、ゲームやレクレーションでの新しい刺激が効果を生む。

・スマホをはじめ、デジタル機器を使って、新しい行動ができるようになることも大切である。アプリは日々進化している。わからない、使えないではなく、少しずつ学んで、使えることを増やしていく。

・ゲームのアプリ、エクササイズのアプリ、ホスピタルやクリニックでのアプリも役立つであろう。一方で、悪徳情報に騙されないような知識、知恵も身に付けていく必要がある。ここにも学びや練習が入ってくる。

・筆者の祖母は80歳を過ぎても、今でいう資産運用に興味があり、テレビのニュースをみながら、為替の話をしていた。ハラハラするような刺激はよくないが、適度な運用とその投資環境に注目することは脳の活性化に役立つといえよう。

・後期高齢者も、健康に過ごすには、①今日の初めて、今月の初めて、今年の初めて、を何か用意したい。同時に、②今日できた、今月できた、今年できた、ということも用意したい。初めてという刺激と、出来たという達成感がドーパミンを通して、若さを保つことになろう。

・目先の損得にとらわれずに、明日を楽しむことのできる資産運用に新しい刺激を求め、その上で中期的なリターンを目指していきたい。

 

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